飲食業に少し興味があって、中高年ながら居酒屋バイトをやってみたいと考えているけど実際どうなんだろう。
接客や調理は未経験だけどやっていけるだろうか、実態はどんな感じ?
そもそも中高年は採用されるのか?
誰か経験者がいたら体験談など聞いてみたい。
という問いに実際50代で未経験から居酒屋バイトをした筆者が体験談を語ります。
本記事の内容
◆居酒屋バイトに応募したきっかけ
◆応募から書類審査の状況、そしていざ面接へ
◆中高年がいよいよ居酒屋の舞台に立つ
◆その後3か月間働きました
◆居酒屋バイトをやってみて感じたこと
この記事を書いた人
50代で居酒屋で3か月間アルバイトをした経験があります。
学生時代も接客バイトはしたことがなく、全くの未経験でした。
中高年になって、何らかの事情で何かアルバイトで凌いでいこうというケースがあると思うのですが、未経験だと色々不安ですよね。
飲食業に興味があってやってみたいと思っても、特に
居酒屋のアルバイトというと学生など若い人がやるイメージ
というのもあって、気が引けてしまう事があると思います。
私は実際に居酒屋のアルバイトをやりましたが、初めはそんな心境でした。
中高年になってから業界未経験で居酒屋のアルバイトを実際にやってみたので、やってみてどうだったかという体験談を紹介します。
何とか3か月頑張りましたが、この仕事は向き不向きが結構明確に分かれるという印象です。
慣れるまでが大変です。慣れたら結構いけると思います。
結果的には短い間でしたがやってみてよかったと思っています。
これから居酒屋でアルバイトをしてみようという方の参考になれば幸いです。
50代の中高年が居酒屋バイトに応募したきっかけ
まずは居酒屋でアルバイトしようと思ったきっかけから話したいと思いますが、「きっかけには興味がない」という場合はこの項目はパスしてくださいね。
学生時代も含めて飲食店でのアルバイトをしたことがなかったのですが、飲み歩くことが好きで色んな居酒屋に行ってました。
そんな中で、昔から将来は自分でお店が出来たらいいなと何となく考えていました。
明確な意思ではなく、あくまでも将来実現出来たら面白いなという感じでした。
そのためにも修行というほどではないですが、どんなもんか1回くらいは居酒屋で働く経験はしておきたいなと思っていましたが、本業の仕事があるのでそんな機会もなくずるずると時が過ぎていました。
フリーランスという形で働いていましたので、ある時期仕事が途切れてしまう、また取引先からの入金が滞るという事態になって、取りあえずアルバイトで補填しようかと考えたところ、真っ先に思い浮かべたのが居酒屋でした。
後は学生の就職支援の仕事をしていて、学生が自己PRをする時に居酒屋でのアルバイト経験を話すことが多いのですが、自分が居酒屋で働く経験をすることで現場感が分かり、学生により適切なアドバイスが出来るかもと考えたこともあります。
居酒屋アルバイトの応募から書類審査の状況、そしていざ面接へ
こうした経緯で居酒屋でのアルバイトを始めるために、まずはアルバイト求人サイトでアルバイト先を探したのでですが、求人案件はめちゃくちゃありました。
居酒屋というと人手不足の印象もあり、何とかなるかなと思っていました。
でも求人概要の写真を見ると映っているのは若い人ばかり、実際にお店の年齢構成を見ても20代が圧倒的に多く、その時点でちょっと気がひいてしまいましたが、何となくお店の業態(大型チェーン店ではなくこじんまりとしたお店など)で、年配の方が働いていそうなお店を選んでまずはエントリーしました。
しかしいくつか応募しても全く反応がありません。
やっぱり50代という中高年でしかも未経験じゃどこも雇ってくれないだろうと、それはそうだろうなと電話で問い合わせる気力も失いあきらめかけていました。
ある時目についた求人で地元で行ったことのあるお店が見つかりました。
確かスタッフが年配の方が数名いたのを覚えていたので、即応募しました。
速攻で電話で連絡が来て面接日時を決めました。
面接は一応スーツで行きました。
バイトの面接と言えば普段着が普通かと思いますが、まあ仕事で人と会う時はスーツという感覚でしたので場違いかもと思いながらもそうしました。
店長の女性が対応してくれました。
履歴書を見て、何で居酒屋なの?と驚かれましたが深堀りされることもなく、シフトの調整をして面接は無事終わりました。
年齢の不安を告げると、
「60代の女性も活躍しているから大丈夫ですよ」
と言われてめちゃくちゃ心強く安心したのを覚えています。
50代中高年がいよいよ居酒屋の舞台に立つ
1日の勤務時間は18時から24時まで。夕方まで本業の仕事も出来るので丁度良かったですね。
アルバイト初日は、いきなりホールに立ってOJTです。
今までに味わったことのない緊張をしました。
何か初日はスタッフへの自己紹介とかあるかと思っていたんですけど、そんなことはなくいきなりホールに直行です。
本当はキッチンの補助から始めたかったのですが、まずはホールからということでした。
スタッフは店長の女性と60代の女性アルバイト、たまに来るキッチン専門の中年男性、後は学生さんで構成されていました。
みんないい人そうでしたが、店長以外はそっけない感じですね。新しいスタッフを迎えるという感じではなく、まあそんなものかと思いました。
学生のアルバイトスタッフにメニューの説明、注文の取り方、キッチンへのオーダーのやり方、お酒の作り方等を教わりながら、すぐにその場で実践していきました。
とにかく次々に覚えなければいけないことが出てきて全てを処理しきれません。
そんな中、ちょっとでも時間が空くと、
「洗い物やってください」
「料理が出来たらすぐに運んでください」
「食べ終わった皿を片付けてください」
と矢継ぎ早に指示が来るので息つく暇もありません。
周りのスタッフは余裕で仕事をこなしていましたが、何か自分だけがあたふたしているようで、恥ずかしくかっこ悪いなと思いつつも、でもそんなことを考える余裕もなく必死でした。
またそんな状況で、カウンターのお客様から声がかかるんですね。
「初めて見る顔だけど新しい人?」
「そうなんです。よろしくお願いします!」
そんなやり取りもありながら、次々に注文が入るという状況。
あっという間の6時間でした。
普段やらない動きや神経の使い方でもうヘトヘトに疲れてしまいました。
予想以上のスピード感や仕事量の多さに、正直言ってこの後やっていけるのかなと思いつつも、まずはやりきった充実感もありました。
今まではお客様の側にいたのでちょっと変な感じでした。
また、普段この時間帯は日常的に飲んでいましたので、お客様が楽しく飲んでいるのを見てなんか恨めしい感覚もありました。
「自分も飲みて~」
その後3か月間働きました
出勤3回目くらいで、教わらなくても一通りの業務が出来るようになりました。
またレジ締めや閉店作業など新しい業務も加わってきました。
レジは大変でした。注文も全部手書きでしたので、一つずつ金額を打っていかなければなりません。
もたもたしているとお客様の表情が曇ってくるのであせりました。これは慣れるのに時間がかかりました。
嬉しかったこと、ダメだったこと
一番楽しかったのは、お客様から話しかけられることですね。
特に顔なじみになると色んな話をしてきます。
酒場でのコミュニケーションは嫌いではないのでそこは柔軟に対応したつもりですが、ちょっと調子に乗っていたようで、後から店長に「話し込まないでもっとホール全体を見渡して他のお客様にも配慮するように」とたびたび注意されました。
とは言われてもお客様から話しかけられてあまり無下にすることも出来ず、このあたりの距離感がよく分かりませんでしたね。
あと自分では頑張ったつもりですが、私の動きが鈍いようで、たまに店長から指摘されました。
自分ではMAXの速さで動いているつもりでしたし、お客様からも「いい動きをしているね~」と褒められたこともあったので、自分の中ではいい感じだと思っていたんですが。。
60代の女性アルバイトの方の動きがすばらしく比較されていたんですかね。
確かに自分でもあそこまでは出来ないなと内心思っていたところもあったので、店長もよく見ているな~と思いました。
お客様は結構常連さんが多く顔なじみになってくると仕事を進めやすくなってきました。
お客様の好みとか注文の傾向など分かるようになってきて通常の業務ではスムーズに接客できるようになってきました。
(あくまでも自分の中ではそう思っていました。)
でもやっぱり違っていたのかな?とモヤモヤしていました。
3か月でやめることに
結果的に始めてから3か月のあたりで、本業の仕事が色々入ってくるようになって忙しくなることもあり、このお店をやめることになりました。
本業の日程を調整してアルバイトを続けることも可能だったかもしれませんが、どうも店長も私の仕事ぶりにちょっと不満を感じでていたような感じでしたので、やっぱり自分には合わないのかなと薄々感じていたこともあります。
実は明るく大きな声での声掛けというのがめちゃくちゃ苦手なのです。
やろうと思えば出来るんですけど、心のどこかで制御してしまいます。
これは致命的かもしれません。
スタッフとのコミュニケーション
また、結局3か月の間でスタッフの方と打ち解けることはあまりありませんでした。
数名の常連のお客様とは仲良くさせていただきましたが、お店のスタッフとの距離感がイマイチ掴めなかったです。
他のスタッフ同志は仲良く、すいている時間など雑談をして盛り上がっていましたが私がその輪に加わることはありませんでした。
まだ認められていないのかなとか、あまり自分からは話しかけなかったせいなのか、単にあまり良く思われていなかったのか、その点はよく分かりません。
普段の本業の仕事で関わる人とのコミュニケーションの取り方とちょっと違った感じで戸惑いましたね。
50代中高年が居酒屋バイトをやってみて感じたこと
自分自身居酒屋でアルバイトをやってみて、また他のスタッフや店長の動きを目の当たりにして感じたこと、また必要なスキルについてまとめてみました。
たった3か月間の経験で確かなことは言えませんが取りあえず感じたことです。
・とにかくスピード、段取り重視
・複数のタスクを同時にこなしながら店全体に目を配ること
・全体の状況を見て瞬間で今やるべきことを判断、即行動が大事
・お店を回すオペレーションが重要でスタッフ全員でそれを意識すること
・特にスタッフ間の連携が大事
・お客様との距離感は難しいがこれは経験則によるのか
・常にお客様に見られているという意識
・1人のスタッフの言動や表情がお店全体の雰囲気を作る
・初心者は何を言われてもとにかく素直であること
今まで私がやってきた仕事で求められるスキルと重なる部分もありますが、この仕事独特な必要とされるスキルも結構あり、違った世界を経験でき学びも多かったと思います。
色々な気付きがあったり、また居酒屋の裏側も知ることが出来ました。
本当にチャレンジしてみてよかったと思います。経験してみないと分からないことってありますね。
本業の就職支援でも、居酒屋でアルバイトをしている学生が就活アルバイト経験を就活でどのようにPRすればいいか、ということも現場感があるとより適切なアドバイスが出来ると思いました。
居酒屋で頑張っているスタッフの方々には本当に敬意を表したいと思います。
また特に店長は、自らもキッチンで調理をしながら様々なところに目を配り店全体を切り盛りしており本当に凄い人だなと思います。
逆に何をモチベーションにここまで頑張れるのか?聞いてみたかったです。
最後に、居酒屋のアルバイトを経験してみて、自分が飲みにいった時は、店員さんの状況を見ながら注文などをするよう意識するようになりました。
むやみに「すいませ~ん」と声かけるのではなく、タイミングを意識するようになりました。
店員さんの気持ちがめちゃくちゃ分かるようになったんですね。
また将来、お店をやってみたいという思いはどうですかね。
とりあえず保留ですが、アルバイトではなく自分でやるんだったらまた違うんだろうなという想いはあります。
繰り返しになりますが、経験して分かることがたくさんあります。
これから居酒屋でのアルバイトを考えている方の参考になれば幸いです。
もし、居酒屋だけではなく他の仕事にも興味がある方は、筆者の経験談になりますが、以下の記事も参考にしてください。
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今回は以上となります。
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