・フリーランスになることを考えているけどやっぱり生活面が不安
・フリーランスの人はどうやって生活を維持しているの?
・もしもの時に備えて意識しておくべきことは?
以上の悩みに筆者の体験も踏まえてお答えします。
本記事の内容
◆どんなリスクがあるのかを想定すること
◆生活不安のリスクを軽減する方法
◆それでも厳しい時の対処法
この記事を書いた人
10年の間に契約先企業の方針変更による契約解除や業務委託料の未払いなど厳しい状況を何とか乗り越え、今もフリーランスとしての生き方を継続しています。
厳しい時期はその場しのぎのアルバイトも経験しました。
何とかなるものです。
フリーランスは会社員と比べて比較的自由な分、不安定な働き方になります。
不安定な中で生活を維持出来るのだろうか?失敗したらどうしよう?
という不安がつきものです。
生活環境によりますが、結論から言うと何とかなるものだと思っています。
筆者はフリーランス歴10年。
途中で何度か危機的な状況がありましたが、何とか乗り越えてきた私の実感です。
ただし何とかなるんですが、何も考えず無策ではいけません。
フリーランスを続けていくために最低限必要なことがあります。
今回はフリーランスとして生き残っていくために必要なことを実体験を踏まえて解説していきます。
そもそもフリーランスの始め方や仕事を得る方法を知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
フリーランスは不安定?:どんなリスクがあるのかを想定する
フリーランスとして順調に仕事を受注していっても、いつ何が起こるかわかりません。
起こりうるリスクをあらかじめ想定しておくことで、万が一の事態に備えることが出来ます。
永遠に安定なんてないことは分かっているんですけど、日々目の前の仕事をしているとそんなことは頭の中から離れていくんですね。
でも突然危機はやって来ることがあります。
私自身が体験したことを踏まえて、起こりうるリスクについて考えていきます。
受注していた案件の契約が途中で打ち切り
受注した仕事がプロジェクト単位、数ヶ月もしくは年間で契約期間がある場合、その間は仕事が発生しており安定的にお金が入ってきます。
いつしかそれが当たり前になってくるんですね。
ところが契約途中でも途中で打ち切りになってしまうことがあります。
契約先企業の業績が急速に悪化してしまい、その影響で経費見直しの煽りを食らって、その案件が撤退となってしまう
契約先企業の責任者が変わり、方針変更などで案件そのものがなくなってしまう
契約先企業との意思疎通に問題があり、相互不信につながって契約解除に至ってしまう
契約先企業が期待する成果を上げることができなければ、途中で契約解除となってしまう
以上のようなケースが起こりうるということはあらかじめ想定しておいたほうが良いです。
突然、毎月入る予定だったお金が途切れることになります。
契約していた案件の休止
上記のように、契約打ち切りとまでは行かなくても、案件の休止ということもあります。
代表的なのが新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一時休止ということが実際にありました。
私の場合、就職講座の講師や就転職のカウンセリングや企業の採用実務といった対面の仕事が多かったので、一時的に休止となりましたが、幸いリモートに切り替わっって再開することができました。
休止となった期間は実務をしていないので、もちろんお金が入ってきません。
今回のコロナの影響以外でも、災害ですとか予期せぬ外的要因により、もろくも案件が休止になってしまう可能性があります。
支払いが滞る、支払われない
何の問題もなく契約先の仕事を完結し、請求書を発行。
入金予定日には当たり前のように支払いがあると信じて疑わなかったのですが、口座を確認してみたら入金されていない。
このようなケースは何度か経験しました。
担当者に連絡して帰ってきた答えでは、こんな事例がありました。
「えっ?入っていない?そんなはずは!!確認するのでちょっと待って下さい」
と言われてその後なしのつぶて。また何度も確認の連絡を入れることになります。
「申し訳ない、今資金繰りをしているのでもう少し待ってくれない?」
「いつ入金いただけますか?」
「来月までには何とか」
その後きちんと入金されているケースもあれば約束した日に再度入金されないケースもありました。
「あの時○○でしたよね、だから払えません」
と何かと理由をつけて開き直って払おうとしないケースもありました。
共通するのは、予定日に入金が難しいと事前に連絡してくれることがほとんどないということです。
仮に支払いが難しい場合は事前に言ってくれればこちらも対処のしようがあるのですが、ほとんどは入金日当日に発覚するのです。
信用のあるしっかりとした企業が契約先だとこのようなケースはほぼないのですが、残念ながらそうではない所もあるということですね。
しかしここできちんと回収しなければ、一気に窮地に追い込まれてしまします。
泣き寝入りだけは避けたいところです。
こうしたケースできちんと回収する方法については、また別の機会で紹介したいと思います。
フリーランスの不安要因を軽減する方法
上記のように、予測できない思わぬ事態になると、収入がいきなりストップになり生活をする上でも大きなリスクがあります。
このようなリスクを承知の上でフリーランスという働き方を選択したわけですから、どんな事情であれ自己責任です。
対策①:取引先、仕事の案件を分散する
フリーランスとして仕事を受けるにあたって、契約先を分散することが、リスク回避に繋がります。
契約先が1社だけ、もしくは1案件だけだと、そこがコケてしまうと全ての収入源をいきなり失うことになります。
複数の会社と複数の案件を受注して同時進行で進めていけば、どこか一つがコケても他の案件があるので収入が確保できます。
私の場合はなるべく3〜4社と契約しており、案件が終了しても他の案件が動いているので致命的なことにならずに済んだことがあります。
ただ、過去にメインの契約先があり収入をそこに依存していたことがありました。
他の案件もあったのですが、単発の仕事だったりと全体の中の割合は低かったのです。
そのメインの契約が、相手先の企業の方針変更で打ち切りとなり、メインの収入源を失うことになりました。
こうした経験があったので、一つの取引先の依存しないよう調整しながら仕事を受注するようにしました。
参考までにフリーランスが仕事を得る方法については、こちらの記事で解説しています。
併せてご覧ください。
対策②:生活スタイルを見直す
フリーランスになって初期の段階では、会社員時代では当たり前に思っていた生活レベルを一旦見直して再構築することをオススメします。
一言でいうと毎月出ていく固定費を減らすということですね。
一度築き上げた生活レベルを落とすのは本当に難しいことですが、ココにこだわっていると、何かあった時に一気に生活が苦しくなってしまう要因になります。
なるべく生活費をスリムにしましょう。
そしてスリムになった生活を維持、習慣付けていくことが大事だと思います。
そのために毎月出ていくお金の項目を棚卸しして、無駄なものを抑えていくことが大事ですね。
私自身のケースでいうと、収入の面で一定の生活レベルを経験すると、そこから生活レベルを下げるのは苦労を伴いました。
フリーランスになった当初は会社員時代と比べて収入は減ったのですが生活レベルを下げることができませんでした。
今まで普通に出来たことができなくなる、あきらめなければならない、一時的なんですがこれは辛いです。
まずは自家用車をやめました。たいして見ていないケーブルテレビは解約、その他通信関係もプランなど見直しました。
会社員時代はよく飲みに行っていて、何軒かはしごして帰りはタクシーなんて生活をしていましたが、一旦やめました。
さらにカードでの分割払いは一切やめました。先のことはわからないのに借金は怖くてできません。
幸い家や自動車などのローンはなかったので、この点は良かったです。
今までの生活習慣を維持したい、ということにこだわっていると、フリーランスで生きていくためのハードルが高くなってしまいます。
生活費に関するハードルを下げることも想定したライフプランも考えていきましょう。
そうすれば何とかなります。
自分の望む生活習慣を維持したいのなら、フリーランスで仕事頑張って稼ぐようになってから考えていけばいいんじゃないでしょうか。
対策③:次の案件受注に向けての事前準備
万が一、現在の仕事がなくなってしまった場合、次を探さなければなりません。
今どんな仕事案件があるのか、常日頃から情報収集をしておくことをおススメします。
フリーランス向けの案件情報サイトや一般の求人サイトで業務委託案件の掲載情報などあらかじめサイトに登録しておきリサーチしておくようにするといいと思います。
フリーランス向けのマッチングサイトについては、この記事も併せて参照ください。
また、ご自身で営業する場合は、営業先候補を整理しておくなど新規案件獲得のために動ける準備をしておくことです。
仕事を振ってくれる人や企業とは常にリレーションをとって、たまに情報交換をするなど関係性を維持しておきましょう。
私の場合、自分が直接仕事を受注することもありますが、大半は仕事を振ってくれるマネジメント企業が間に入っています。
例えば、顧客企業の大型プロジェクト案件を1次請けしているマネジメント企業があり、そこから業務ごとに例えば私のようなフリーランスに仕事が割り振られるというケースです。
このようにマネジメント企業から仕事を請け負っているのです。
こうしたマネジメント企業が複数あると別の仕事に繋がることがありますので、常にリレーションをとり良好な関係を維持して、次の仕事のお願いが出来るようにしておくことが重要です。
またマネジメント企業と新たに新規で契約できるよう常に情報収集をしながら動いていくことも大事ですね。
フリーランスの不安:それでも厳しい時の対処法
上記のようにあらゆる手段を講じても、仕事が途切れてしまい一気に窮地に追い込まれることがあるかもしれません。
タイミングの問題で、すぐに次の仕事の案件にたどり着かないということもあるでしょう。
こんな時どうするか?
対策を挙げていきます。
アルバイトでとりあえずしのぐ
緊急措置として、例えばアルバイトなどで当面の間の期間をしのぐというのも選択肢の一つです。
あくまで緊急措置です。
私の場合も、何度かアルバイトでしのいだことがあります。
初めてこうした事態を経験した時は、やっぱり気持ち的には落ち込むこともありました。
しかし実際にアルバイトを経験してみると、アルバイト先で同じようなフリーランスで仕事をしていて一時的にアルバイトをしているという同志に出会うことがありました。
本業の業界や仕事の違いはありますが、同じような立場の人がいて自分だけではないということが分かり、心強かったです。
明るく前を向いて目の前の仕事を一生懸命やる、その間も本業に関する情報収集を怠らずチャンスをうかがう潜伏期間のような感覚で仕事をしていました。
このような経験をしている人は強いと思いました。
いざとなれば何でもやるという覚悟
これがあれば、次のステップにいけることを確信しました。
実際にやってみると、今までと全く違う世界を体験出来、また色んなタイプの人とも関わることが出来て視野も広がりました。
私の場合、「就転職支援の仕事」をしていることもあり、こうした様々な仕事の実体験は本業で活かすことが出来てプラスになったという面もありました。
会社員に戻るという選択肢について
中には会社員に戻るという選択をする方もいます。
気持ちは痛いほど分かります。
私もアルバイトをしながら、次に仕事案件を探している時、正直な話をするとしんどかったことがあります。
社員になる話という話はいつもあったので、少々心が揺れましたが踏みとどまりました。
フリーランスで生きるということにこだわりたかったからです。
会社員に戻ることを考えた時、一度立ち止まって見て、人生の優先順位を再度冷静に考えてみて、それでも会社員を選択するのであれば、そのような道もアリだと思います。
まとめ
フリーランスという働き方は不安定です。
それでも受けるメリットが大きいと感じているので選択している人も多いでしょう。
順調に仕事を進めていても、思わぬ外的要因で危機に陥ることがあります。
・受注元企業の事情で契約終了
・外的要因により業務休止
・支払遅延や拒否
上記の要因の対処法として、
・複数の案件を分散して受注する
・生活スタイルを見直す
・次の案件獲得に向けての準備をしておく
それでも厳しい場合
・アルバイトで一時しのぎをする
・会社員に戻るという選択肢もあり
万が一、厳しい事態になったとしても、食らいついてでも事態を打開していけば何とかなるものです。
今回は以上となります。