・就活でスカウト・オファー型の求人とか、新卒逆求人サイトの案内が来るけど、実際どんなものなのか?
・普通の就職サイトと何が違うの?何かメリットがあるの?よく分からないので知りたい。
という悩みにお答えします。
本記事の内容
◆「スカウト・オファー」逆求人とは何か?
◆「スカウト・オファー型」新卒逆求人サイトの利用方法
◆新卒就職サイトのスカウトメールとは何が違うのか?
◆「スカウト・オファー型」新卒逆求人サイトのメリット
◆「スカウト・オファー型」新卒逆求人サイトのデメリット
◆おススメ新卒逆求人サイト3選
この記事を書いた人
今まで複数の企業の新卒採用担当者として実際に選考に携わってきました。
一方で大学などで就活対策の講師として就活講座やカウンセリングを行ってきました。
就活といえば、マイナビ・リクナビなどの就職サイトを活用して、企業にエントリーしていくのが一般的です。
最近は就活のあり方が変わってきました。
代表的なものが「スカウト・オファー型」の新卒逆求人サイトの活用です。
就活で情報収集していると、スカウト・オファー・逆求人などのキーワードを目にしたことがあると思います。
一体どんなサービスなのか、気になるところかと思います。
今回は具体的サービス内容を解説していきます。
また筆者がおススメする、とっておきの新卒逆求人サイトを3つ紹介します。
結論から言うと、是非利用したい新しい形のサービスです。
就活を効率的に進めたい、有利に進めたい、という方には有益な情報だと思いますので、是非一読して参考にしてみてください。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オァー型サイト)とは何か?
一般的な就活では、学生が興味のある企業にアプローチするという形ですが、
逆求人というのは、企業が興味のある学生にアプローチする形になります。
今までは、企業は就職サイトに自社の情報を掲載して学生からの応募(エントリー)を待っていました。
学生はこうした就職サイトの企業情報を見て応募する企業を選んでいましたよね。
逆求人では、これと全く逆の展開になります。
学生が逆求人サイトに自分のプロフィールを作成して企業からのスカウト・オファーを待ちます。
企業は学生のプロフィールを見て、スカウト・オファーする学生を選んでいきます。
選ぶ立場から選ばれる立場になるわけです。
今までひたすら就職サイトを見て、企業のことを調べてエントリーを積み重ねていくしかありませんでした。
選考に進んでも、自分のことを評価してくれているのかどうか分からない状態が続きます。
選考に通過したり、最終的に内定が出た段階で、自分に対する企業の評価を実感できるわけです。
でも逆求人では、自分のプロフィールを見た企業からスカウト・オファーが来たら、少なくとも何かを評価してくれているということが分かります。
その後の選考が進んでいき最終的な選考結果は出るわけですが、少なくともプロフィールの段階で評価された、ということは就活する上でも励みにもなりますよね。
また就活市場の中で自分の立ち位置も何となくわかってきます。
このように就活の新しい流れが出てきたという感じです。
そういった意味では画期的なサービスです。
こうしたサービスは歴史がまだ浅いですが、近年は学生や企業ともに認知が広がり、利用者も急拡大しています。
特にコロナ禍での就活で、学生と企業の接点が薄くなり、特に企業のほうでは新たな学生との接触手段を模索し始めたことで、こうしたサービスが注目されたわけです。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オファー型サイト)の利用方法
もう少し細かく見ていきましょう。
具体的な活用方法は、まずは逆求人サイトに登録して、自分のプロフィールを作成します。
そのプロフィールは逆求人サイトで企業が閲覧することが出来ます。
プロフィールは、その逆求人サイトに契約している企業しか見ることが出来ませんので一般的に公開されることはありません。
企業がプロフィールを見て、「ぜひ会ってみたい、話がしたい」など興味のある学生に、声をかける(スカウト・オファー)ということになります。
企業から少しでも関心を持ってもらうために、プロフィールでは自己PR等の情報を工夫する必要がありますね。
企業からスカウト・オファーが来たら、それを承認するかどうか問われます。
スカウト・オファーの内容をよく見て、その企業に応募してもよいということでしたら、承認をしましょう。
企業から具体的にインターンシップや説明会、面談などのお誘いが来ます。
その後は、企業の選考に進んでいくことになります。
スカウト・オファーが来たからといって、必ず選考に進んで内定が出たら入社しなければいけないという縛りはありません。
あくまで出会いのきっかけにすぎないので、承認するかどうか、その後選考に進むかどうかは、自分の判断で構わないのです。
というわけで、まずは気軽な感じで進めていっても大丈夫ですよ。
このような形で就活を進めていくことが出来ます。
新卒向け逆求人サイトは就職サイトのスカウトメールとは何が違うのか?
ところでスカウトというと、マイナビやリクナビ等就職サイトに登録すると、企業からのスカウト?のようなメールが来ると思います。
メールを開くと、会社説明会などの案内だったりします。
就職サイトには「スカウト」という機能があり、企業は学校の属性や地域などを選択してスカウトメールを送信することができるんです。
企業から学生へのアプローチという点では、逆求人サイトと同様の仕組みのように見えますが、実は全く違います。
大きな違いは、就職サイトからのスカウトメールは一斉送信ということです。
プロフィールを見た上でのスカウトではないので、他の学生にも同様のメッセージが送られています。
スカウトと称しているケースがありますが、単なるダイレクトメッセージ(DM)、つまり広告の一種に過ぎません。
学生のプロフィールを見た上で、それを評価して「ぜひ会いたい」とスカウト・オファーをしてくるのが、逆求人サイトです。
一斉送信か? 貴方個人に向けたメッセージか?
この違いを理解しておきましょう。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オファー型サイト)のメリット
それでは、逆求人サイトが学生にとってどんなメリットがあるのでしょうか。
知らない業界、企業との思わぬ出会いで視野を広げることができる
就活で応募する企業を探していく方法として就職サイトが一般的ですが、自分自身で検索して企業を見つけていくのにも現実的には限界があります。
特に就活の初めのころはどうしても有名な企業、名が知れた企業に目が行きがちです。
マイナビやリクナビ等の大手就職サイトには、20,000社前後の企業の情報が掲載されていますが、その中でエントリーする企業は数十社でしょう。
その中で、本当に自分を評価してくれる企業、自分に合った企業に出会えるか?
全ての企業を見ていくことは困難ですよね。
「スカウト・オファー型」逆求人サイトを活用すると、自分では見つけることはなかったけど、自分にとって適切な企業と出会える可能性があります。
また視野に入れていなかった業界や企業からスカウト・オファーが来ることで視野を広げることが出来ます。
自己PRをブラッシュアップできる
企業からのスカウト・オファーを得るには、プロフィールを魅力的にする必要があります。
このプロフィールは、何度も書き直しをすることが出来るので、より多くのスカウト・オファーを得るために、繰り返し手を加えて質を高めていくという行動につながっていきます。
こうしてブラッシュアップされたプロフィールは、他の企業を受ける時、エントリーシートや面接にも活かしていくことが出来ます。
効率的に就活を進めることができる
企業によっては、スカウト・オファー経由で応募してきた学生には、書類選考や1次面接を免除するというケースもあるようです。
このように就活を有利に進めていくことが出来ますね。
また、就職サイトを利用して自分から企業に応募するという従来の就活に、この逆求人サイトを併用することで、応募する企業の数を確保する(駒数を増やす)ことができ、効率的に就活を進めることが出来ます。
自分自身の価値を再評価できる
「この学生に会いたい」
どんな学生に会いたいのか?企業によって様々ですが、結構意外なところに注目していることがあります。
決して学生時代の華々しい活躍や実績だけが評価されるのではありません。
学生の考え方や価値観、大事にしていること、モチベーションの源泉、普段の行動パターンや習慣など、企業が注目している視点は様々です。
自分のどんな点が企業から評価されるのか?
なかなか自分では分かりにくいと思いますが、プロフィールの内容から企業が意外な点を評価して、スカウト・オファーが来たということが分かれば、自信にもつながりますよね。
こんな自分の価値に気付ける可能性があるという点もメリットだと思います。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オファー型サイト)デメリット
逆求人サイトはメリットだけではありません。
人によってはデメリットに感じてしまうこともあります。
この点もしっかり確認しておいた方がよいですね。
プロフィール作成に手間がかかる
スカウト・オファーを得る前提として、企業に見てもらうプロフィールを充実させる必要があります。
プロフィールの内容が浅かったりすると、そもそも企業からのスカウト・オファーが来ません。
イチからから書き上げて完成させるまで、そしてその内容でいいのか吟味することも考えるとそれなりの労力が必要となります。
プロフィール記入欄は少なくとも80%以上は埋める必要があります。
これは大変ですよね。
でも、今後就活ではエントリーシートや面接で伝えなければならないことなので、一度完成させておけば他の就活でも応用できるベースを作ることができるということでもあります。
就活に必要なことと割り切って、自分の未来のために、ここは頑張っていきましょう。
もし、自分だけでは難しければ、逆求人サイトの自己診断ツールを活用することもできます。
またキャリアセンターのアドバイザー等にも作成を手伝ってもらってもよいですね。
スカウト・オファーが来た企業の見極めがちょっと難しい
企業から、スカウト・オファーが来たとして、大概はその企業についてよく知らないということがあると思います。
本当にスカウト・オファーを承認していいのか?
想定していなかった業界や職種の場合、まず全く知識や情報がない状態から、企業のことを調べていかないといけないと思うと、億劫に感じてしまうかもしれません。
出来ればオファーが来た企業の事はよく研究しましょうね。
でもその企業のことを調べてもよく分からなくて判断に迷ってしまい、結局応募しないままで終わてしまうかもしれませんね。
全く興味のない業界や職種であれば、辞退しても全く問題ありません。
でも、特に決定的にNGな理由がなければ、まずは承認してその企業と接点を持っていくことをおススメします。
企業とコンタクトを取って、企業から説明を受けたりして徐々に理解していけばいいと思います。
その上で判断しても遅くはありません。
少々企業の属性に偏りがある
逆求人サイトに登録している企業は、どちらかというとベンチャーや中小企業が多く、名の知れた大手有名企業は割合的には多くありません。
業界でいうと全体的にIT関連企業が多い印象です。
※最近は大手有名企業の参入が積極的になってきており、逆求人サイトの登録社数が増えています。
「大手有名企業だけしか視野に入れていない」という学生には正直な話、物足りなく感じるかもしれません。
基本的には、世間的な知名度は薄いかもしれないけれど、
・業界内では有名な企業
・歴史は浅いが成長し続けている優良企業
・独自の技術で活躍しているオンリーワン企業
以上のような特徴を持った企業は、新卒採用の意欲が高く、こうした逆求人サイトを積極的に活用して、学生との接点の場を広げています。
前述のように大手有名企業の登録も増えていることもありますので、視野を広げる機会と考えていきましょう。
このような企業との出会いの場として、活用してみてはいかがでしょうか。
具体的な登録企業の社名については、以下で紹介する逆求人サイトの一部掲載されているので参考にしてみてください。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オファー型サイト)おススメ2選
「スカウト・オファー型」逆求人サイトはいくつかありますが、筆者がおススメするサイトを厳選して3つ紹介していきます。
いずれも、学生の評判もよく安心して利用できるサービスです。
今回は3社紹介しますが、それぞれ特徴があります。
また登録企業も3社それそれ異なりますので、出来れば複数登録しておいて企業からのスカウト・オファーを待つのが得策かと思います。
【OfferBox】
OfferBoxは株式会社i-plug (アイプラグ)が運営
国内最大級の逆求人サイト、学生利用率No.1という実績重視の人におススメ
・4年連続学生利用率No.1、就活生の3人に1人が登録
・利用企業数 8,400社以上
・学生のオファー受信率 93.6% (プロフィール入力率80%以上)
・プロフィールは文章だけでなく動画や研究スライド、写真を使って自分を表現することが可能
・適性診断AnalyzeU+を無料で受けることが可能
・企業が学生に送るオファー数に制限あり、きちんとプロフィール確認の上オファー
【OfferBox】が気になったら公式サイトへ移動して詳細を確認の上、登録手続きを始めましょう。
【キャリアチケットスカウト】
【キャリアチケットスカウト】はレバレジーズ株式会社が運営
企業選びは自分と企業の価値観のマッチングを重視する人におススメ
・用意された質問に答えるだけで就活に必要な自己分析が完了、選考に必要な就活の軸が明確になる
・アプリでも利用可能なため、どこにいても、いつでもすぐアクセスできる
・価値観ベースのマッチングだから、本当に気の合う企業に効率よく出会える
・価値観に合う企業に出会えるため、やみくもに色々な企業を受けず、働きたいと思える企業から内定が取れる
・スカウトの種類は2種類
①企業とカジュアルに話せる面談からやり取り可能
②選考から進める特別なスカウト
【キャリアチケットスカウト】が気になったら公式サイトへ移動して詳細を確認の上、登録手続きを始めましょう。
※【注意】スマホからの専用サイトとなります。
新卒向け逆求人サイト(スカウト・オファー型サイト):まとめ
以上、「スカウト・オファー型」逆求人サイトについて解説してきました。
何より、紹介した逆求人サイトに登録して、プロフィールを作成しておけば、あとは企業からのスカウト・オファーを待つだけという新しい就活の形は魅力的だと思います。
リクナビ・マイナビ等従来の就職サイトを活用した就活と併用して活用することをお勧めします。
学生と企業、お互い双方でアプローチし合う就活を行っていけば視野も広がり、新しい発見・可能性も見出すことが出来て、前に進むことが出来るでしょう。
今回は以上となります。