・コロナ禍で、ガクチカのネタがない!何を書けばいいの?
・コロナ禍でも何とか活動してきたけど、大したことなんてやっていない
・みんなどうしてんだろう?
このような悩みにお答えします。
本記事の内容
◆コロナ禍でガクチカをどう展開するのか
◆採用現場で聞いたコロナ禍のガクチカ例
◆今回の事例の共通点や自己PRポイント
◆企業はこのガクチカや自己PRをどのように評価するか?
この記事を書いた人
企業の新卒採用担当者として、採用現場で様々な事例に接してきました。
直近ではコロナ禍で制限された学生生活の中でも頑張ってきた話を聞くことが増えてきました。
さらに大学などでも就活生のサポートを行っています。
長く続くコロナ禍で大学生活に制限がされる中、多くの就活生にとって悩ましいのが、
「ガクチカのネタがない」
ことのようです。
他のみんなはどうしてるんだろう?
そこで現役の採用担当で就活アドバイザーも務める筆者が実際に聞いたコロナ禍でのガクチカ事例を紹介します。
特にアピールできるようなことやっていないけど、それで大丈夫なのかな?
という疑問もあるかもしれませんが、企業が知りたいのはやったことの大小ではありません。
コロナ禍で不自由な状況の中、どう考えどんなことに取り組んだのか?
そのプロセスから、学生の考え方や価値観、行動特性が知りたいのです。
事例を参考に自身の行動を振り返ってみてください。
きっとガクチカが書けるはずです。
コロナ禍でガクチカをどう展開するのか
コロナ禍で一時期は校内にも入れず授業はオンライン、部活やサークル活動も満足にできず、ずっと家に閉じこもった状況で、人に語れる内容なんてないと思いますよね。
そんな困難な状況でも、自分なりに工夫して何か取り組んだことがあるんじゃないでしょうか。
小さなことでもいいんです。
自分なりに今の状況を何とかしようと思って頑張ったのなら、そんなエピソードを話してほしいわけです。
頑張ったプロセスを見ていくと、その人の考え方や価値観、行動特性が分かるんですね。
企業が知りたいのはそこですので、臆することなく伝えていきましょう。
それでは具体的な事例を紹介します。
採用現場で聞いたコロナ禍のガクチカ例
サークルの新入生勧誘活動が出来ない中SNSを活用してみた結果
毎年のサークル新入生勧誘活動ですが、従来はキャンパス内で出来たのにコロナ禍では入校も出来ないという状況でした。
このままでは今年は新入生が入ってこないという状況を何とか避けたいと思い、SNSを活用した新歓をサークルに提案したんです。
Twitterで情報発信、メンバーの紹介や活動内容を動画に撮って紹介、サークルの雰囲気を伝える工夫をしました。
コミュニケーションを密にしていった結果、例年と同じくらいの新入生がサークルに入ってくれました。
サークル活動そのものが出来ず、存続の危機になって打った手は?
コロナ禍で、サークルのみんなが集まって練習したり、食事をする機会がなくなってしまいました。
何人かのサークル員に連絡をしたけど、みんなモチベーションが下がっていると感じですし、このままだとサークルも続かないのではという不安になりました。
休止状態のサークルがあるということも聞きます。
そこで、サークルメンバーみんなが活動している状況を作るために、メンバーをグループ分けして、テーマを決めてミーティングを開催することにしたんです。
練習方法や、レクリエーションの企画等をそれぞれ話し合うように提案しました。
その結果、普段では出てこないような企画が出たり、普段発言しないような人も積極的に意見を言うようになるなど、普段とは違った活気が戻ってきました。
暇な時間が増えたから、それを利用して新たな勉強を頑張った
授業もオンライン中心になり、また遊びに出たり友人に会ったりすることもあまりできなくなりました。
その分、1人でいる時間、暇な時間が増えました。
これを機会に新しいことを始めようと考え、以前から学ぼうとしていた英語の勉強を始めました。
始めはYoutubeで外国のドラマや映画を繰り返し見ながら、聞き取りに慣れていき、さらに英語レッスンのチャンネルを見て繰り返し練習していきました。
これを毎日のように続けていったところ、だんだん習慣化していきました。
少しづつですが、聞き取りもできるようになってきて、今後はオンラインで直接会話できる機会を作っていこうと思います。
授業も1人で受けるだけじゃ効率悪い。Web上でグループで勉強し合う環境を作った
今までは授業で分からないことは、詳しい友人に聞いたり先生に質問して解決してきましたが、コロナ禍で友人にも会えず、勉強もつまずくことが増えてきたように感じました。
そこで、友人数名に「ZOOMとかで勉強会を開催しないか」と声を掛けました。
みんな快く受け入れてくれて、時間を決めてお互いに分からないことや苦手なことをメンバーに聞いていくということを始めました。
以前のように、友人同士でお互い補完し合うことができ、また勉強以外の普段の会話も弾んで、前よりも仲が深まったと感じています。
バイトのシフト人数削減という状況で、それでもお店回すために頑張ったこと
コロナ禍でアルバイト先の飲食店も、時短営業や売上減少の影響でアルバイトが辞めたり、シフトが減らされたりという事態になりました。
私は残りましたが、出勤するときはいつものシフトの半分の人数で店を回さなければなりません。
以前より減ったとはいえ、せっかくお店に来てくれたお客様に迷惑が掛からないようにしようと思ったんです。
具体的には、仕事の流れが滞らないように、いつもより作業を効率的にできることはないかを考えて、細かいところまで確認して改善していきました。
また他のスタッフとの連携を密にしていつもよりも声かけを徹底しました。
その結果、お客様と余裕をもって接することが出来るようになり、お客様アンケートの評価も良くなりました。
コロナ禍の事例の共通点や自己PRポイント
コロナ禍でも自分なりに工夫して頑張ってきたいくつかの事例を紹介してきました。
ここで、ポイントをまとめておきましょう。
今回の事例の共通点
共通しているのは、今まで当たり前に行っていたことが出来なくなってしまった等、環境が変化したときに、
「この状況をなんとかしよう」
と自分なりに考えて、行動に移した点ですね。
今まで通りにいかなくなった時にどうするか?
こんな時、その人の「人となり」が出ますよね。
「自分のせいじゃないし、まあしょうがないか。」
と考えるか?
「何とかして状況を少しでもよくしよう。」「今できることをやろう。」
と考えるか?
大きな違いですね。
また考えるだけではなく、行動に移すことが出来るか?
この点も重要なポイントです。
この時、何を考えどう行動したか?ということが重要なんですね。
こうした「人となり=思考回路や行動特性」はガクチカや自己PRでアピールできることなんです。
やってきたことの規模やレベルの問題ではありません。
大したことをやったわけじゃないし、これをガクチカや自己PRのエピソードとして話してよいのか?
と思われるかもしれませんがそんなことはありません。
上記の事例を参考に、自分を振り返ってみて、何を考えどうしたか、について振り返ってみるといいと思いますよ。
自己PRのポイント
それでは、上記の事例を通じてどんなことがアピールできるのでしょうか。
例えばですが、こんな点がアピールできると思います。
・困難な状況でもそれを打開するための行動力
・自ら主体的に考え、行動する力
・新しいことに取り組むチャレンジマインド
・周りを巻き込んでいく力
・自分なりに考えて工夫していく力
特にコロナ禍での事例は、制限のある環境の中で自分なりに現状に甘んじることなく、状況をよくしていこう、こんな状況を逆に利用していこうというマインド・行動力を強調できるのではないでしょうか。
ガクチカや自己PRの違いや書き方は以下の記事で解説していますので参照してみてください。
企業はコロナ禍のガクチカや自己PRをどのように評価するか?
企業は、ガクチカや自己PRで何かすごい実績を残したとか、大きな成果を出したとか、ということを求めているわけではありません。
もちろんこうした事例があれば、それは評価はしますが、ポイントはそこじゃないんですよね。
企業が知りたいのは、上記の繰り返しになりますが、
「人となり=思考回路や行動特性」
ということなんです。
貴方なりに、コロナ禍で制限がある状況で、何を考えどのように行動したか?
現状に甘んじることなく、何とか事態を打開しようとする姿勢を、是非アピールしてほしいと思います。
企業もコロナ禍で何とか現状を打開すべく色々工夫を重ねてきました。
採用活動においても、突然会社説明会が出来なくなり中止が相次ぎましたが、オンラインでの説明会に切り替えて難局を乗り越えてきました。
採用に関わる社員の努力の賜物だと思います。
だからこそ、この状況で色々考えて工夫をしながら行動してきたエピソードは採用担当者も共感できるのではないでしょうか。
まとめ
コロナ禍で学生生活は長い間制限されてきました。
でもその中で、今までと違うことに取り組んだり、自分なりに工夫して事態を打開しようとしたり、
ということはなかったでしょうか。
小さなことでも構いませんので、もう一度振り返ってみてください。
あの時、何を考えてどうしたか?
そこに、人の本質が出ます。
是非ありのままに、伝えてほしいと思います。
今回は以上となります。