・エージェントに登録して、面談したけど何かすっきりしない。
・このままサポートを受け続けてもいいのか迷う。
・エージェントの見極め方のポイントが知りたい。
このような悩みにお答えします。
本記事の内容
◆キャリアアドバイザー見極めポイント
・登録から面談当日まで
・面談、ヒアリング
・企業の求人紹介
・企業への応募まで
・面接について
・結果告知、入社意思確認
この記事を書いた人
キャリアアドバイザーとして新卒、第二新卒の方の転職支援、一方で企業の採用担当としても面接など選考試験にも携わってきました。
新卒学生向けの就活エージェントの企画・運営も行っており、人材紹介事業については熟知しています。
新卒の就活、第二新卒の転職活動でエージェントを利用してみたけど、なんかモヤモヤしたり、合わないと感じることがあるという話を聞きます。
「本当にそのまま利用し続けていいのかなあ」
と思うことがあるかもしれません。
場合によっては、登録していた就活エージェントを退会することも検討しなければいけないかもしれませんね。
就活エージェントにはそれぞれ特徴がありますが、最終的にはキャリアアドバイザーとの相性がカギを握ることになります。
ただでさえ、就職活動は色々とストレスがたまるのに、キャリアアドバイザーとのやり取りでストレスを抱えていたら、良い就職活動なんて出来ません。
でも就活エージェントの対応で何が良くて何が悪いのかという判断基準が分からないのが実情です。
そこで今回は、就活エージェントの企画・運営を経験してきた筆者が、経験者視点で就活エージェントへの登録から内定が出るまでのシーン別に、見極めポイントを解説します。
主に新卒、および第二新卒向けのエージェントに関する記事となっています。
本記事を参考に、本当に自分に合う就活エージェントに出会い、自分に合った企業に無事就職できることを願っています。
就活エージェント見極めポイント① 登録から面談当日まで
就活エージェントのWebサイトから登録手続きを行って、その後面談日程の調整、そして面談当日のキャリアアドバイザーと顔合わせまでのやり取りです。
対応が迅速か、丁寧か?
就活エージェントのWebサイトから登録手続きをした後、その後の連絡のやり取りが迅速かどうか?
は結構重要なポイントです。
キャリアアドバイザーとの面談日時など早く決めて、少しでも早く前に進めたいですよね。
何日も待たされるような状況だと予定も立たないですし、
「どうなっているんだろう?」
と不安になってしまいますね。
また連絡のやり取りも丁寧かどうか?雑じゃないか?も就活エージェントの求職者に対する姿勢を判断する指標になると思います。
こうしたやり取りの中身で求職者の不安な気持ちに寄り添っているか、ということが垣間見れてしまうのです。
キャリアアドバイザーの第一印象
面談となったら、キャリアアドバイザーと初顔合わせになります。
大抵は、明るく感じの良いキャリアアドバイザーだと思いますが、中にはとっつきにくいタイプだったり、いきなり上から目線な感じの人がいるかもしれません。
また、キャリアアドバイザーのノリも結構大事ですよね。
・とにかくグイグイ来て圧倒される
・初対面なのに馴れ馴れし過ぎる
・いきなり明るく盛り上げてきてノリが良すぎる
など、人によっては引いてしまうタイプのキャリアアドバイザーもいます。
求職者の緊張をほぐそう、距離を縮めようという好意の上での事なんですが、こうしたノリが苦手な人もいると思うんです。
ちょっと疲れてしまうというか、何か押しが強いように感じて不安になるようです。
キャリアアドバイザーとは、これから一定期間一緒に就活を進めていくので、一通り面談をしてみてあまりストレスを感じてしまうようでしたら無理しない方がいいと思います。
就活エージェント見極めポイント② 面談、ヒアリング
初回の面談で、求職者の活動状況や希望条件、悩みや不安などをヒアリングがありますが、その内容についての確認です。
基本的なヒアリングを丁寧に行っているか(就活状況、希望業界・職種・条件)
就職・転職活動の状況、希望業界・職種、希望条件など基本的なことをきっちり丁寧にヒアリングしてもらっているでしょうか。
企業を紹介するにあたって元となる基本情報ですので、きちんと掘り下げて聞いているかは重要な見極めポイントですね。
特に今までの就職活動の経緯、受けた企業やその結果、また就活を通じて考え方が変わってきている求職者もいますので、こうした内容まで踏み込んで聞いているか。
あまりにも簡潔でサクッと終わるようでしたら注意が必要です。
学生の軸や価値観など本質的な部分までヒアリングしているか
上記の基本情報は求職者が話す範囲の、言わば表面的な情報です。
より適切な企業を紹介するために、もう少し踏み込んだ話をしていきたいというのが本来の考え方です。
・学生時代や今までの社会人生活をどのように過ごしてきたのか?
・どんなことに興味があって、どんな活動をしていたのか?
・自分の事はどう思う?性格や大事にしていることは?
・就職・転職活動はどんなことを軸に企業を見ていたのか?
・どんな業界や企業に興味を持ったのか?
・そう思うきっかけは?
以上はほんの一例ですが、このようにいろんな視点から求職者の本質を探っているのです。
求職者に本当に寄り添って行くために必要なことだと思います。
求職者の悩みや不安に対して、受け止めて寄り添う姿勢があるか
就職・転職活動に関する悩みや不安があるからこそ就活エージェントに登録して面談しているわけですから、その点にふれて丁寧に向きあっているかどうか、も大事な点です。
初対面のキャリアアドバイザーとの面談で、どこまで自分の悩みや不安な点を本音で話してよいのか、というのが本音という求職者が多いんです。
・こんなこと話していいのかな~
・引かれたりしないかな~
という思いから
「ここまで話していいのか分からないんですけど」
と前置きして話す求職者がいます。
キャリアセンターや親、友人等周りの人には気が引けて相談できなかったことでも、
「ここでなら話せる!」
というように感じることが出来るといいですね。
一方的な押しつけや否定などはないか
もし、誤った就職・転職活動をしていたり、方向性が間違っていたらそれを修正していくのも、キャリアアドバイザーの役割ですので、時に色んな指摘があったり、少々厳しいことをいう場面もあります。
これは求職者の今後の就職・転職活動を考えてのことで、真剣に向き合っている証でもあります。
でも、あまり求職者の話も聞かずに一方的な意見を押し付けてきたり、いきなり否定から入るなど、圧力をかけてくる、またはそう感じるケースも稀にあるようです。
こうしたキャリアアドバイザーの場合、その後もやりとりを続けていても上手く行くようには感じません。
他の就活エージェントへの変更なども検討したほうが良いと思います。
就活エージェント見極めポイント③ 企業の求人紹介
ヒアリングの後に、具体的な企業の求人紹介がありますが、説明の仕方や方法については就活エージェントによって様々です。
求人内容についてきちんと説明しているか
就活エージェントを活用するメリットの一つに、企業研究を求職者の代わりにやってくれるという点があります。
企業研究といっても、何をどこから調べればいいのかよく分からない、ということがあると思いますが、キャリアアドバイザーが企業の説明をしてくれるので早く企業を理解することが出来ます。
この点、しっかりやってくれているかどうかがポイントとなります。
就活エージェントの中には、簡単なヒアリングで10社ほどの求人票を持ってきて、
・この中からいつまでに受ける企業決めといて、
・詳しくは企業のHPをよく見ておいて
みたいな感じで企業研究を求職者にゆだねてしまうことがあるようです。
企業の説明に時間をかけて企業理解を深めてもらうことが就活エージェントの役割だと思いますが、効率化重視の就活エージェントだとこのような対応になることがあります。
百歩譲って、本来は求職者が自発的に企業を調べるということは確かに当然必要なことということはあるんですが、どのように調べていいかよく分からないから相談に来ているのであって、そこはきちんと対応してほしいですよね。
ただ、
「細かいことはいいからとにかく求人を紹介してほしい」
「あとはこっちで研究して決めるから」
というスタンスの人にはこうした対応の方が合っているかもしれません。
あと企業の説明については、特に以下の項目で紹介する点について触れているかどうかもポイントになります。
就活エージェントがどれだけ企業にヒアリングをして独自の情報を得ているかの指標になります。
具体的な仕事内容
求職者が企業での具体的な仕事イメージを描くためにも、仕事に関する説明は重要です。
求人票に書いてある内容だけではなく、現場感が分かる仕事内容については、企業にしっかりヒアリングしないと分からない情報です。
こうした情報をきちんと伝えて、求職者が仕事内容を理解した上で面接等選考に進めるようフォローしていくのが就活エージェントの役割だと思います。
企業での活躍イメージや将来のキャリアパス
仕事内容だけではなく、求職者が入社して、仕事を通じて活躍しているイメージも伝えたいところですね。
「貴方だったら、〇〇のような感じで活躍して周りからも信頼されると思いますよ。」
など、面談における求職者の特性と重ね合わせて、活躍イメージを話してもらうと、求職者としても自信につながるでしょうし、面接でも上手くいく可能性が高まると思うんです。
またもっと長いスパンで、
「将来的にはこんな立場で仕事が出来る可能性がありますよ」
「こんなことにもチャレンジできるようになりますよ」
といった将来の可能性についても触れてくれたら、求職者のモチベーションも上がりますね。
エージェントで得ている企業の独自情報
求職者の不安としては、仕事内容だけではなく会社の雰囲気や人間関係はどうなのかという点もあると思います。
企業のことをよくヒアリングしている就活エージェントでは、こうした情報も掴んでいます。
・イケイケで勢いがある雰囲気なのか
・落ち着いた感じなのか
・社員のタイプや社内の人間関係
・上司との関係
など、こうした情報は就活エージェントならではの情報です。
もし説明がなければ、是非キャリアアドバイザーに聞いてみると良いと思います。
紹介した求人の根拠を説明しているか
どのような企業紹介だったとしても、なぜこの企業を紹介したのか、その根拠は知りたいところですよね。
希望条件に合っている、適性にマッチしている等、何らかの理由があるはずなんです。
とはいえ、もし根拠や理由の説明が無かったら、
「なぜこの企業を私に紹介したのか」
なんてキャリアアドバイザーには聞きにくいですよね。
そんな求職者の気持ちに配慮しているかどうかなんです。
何の説明も無ければ、単に求人企業側の都合だけで紹介している可能性があります。
もし説明もなくゴリ押ししてくるんのであれば、注意が必要ですね。
就活エージェント見極めポイント④ 企業への応募まで
企業への応募となった場合、応募手続きに関する手続きも出来ればスムーズに進みたいですね。
書類(エントリーシート・履歴書)について
紹介された企業へ応募することが決まったら、大抵のケースではまずは書類提出となります。
企業によっては書類選考があり、こちらを通過しないと面接までいけないことがあります。
書類選考がなかったとしても、書類の内容が面接の際の参考になります。
魅力的な書類作成のためのアドバイスがあればうれしいことですよね。
基本的な書き方から、魅力的な内容にするための具体的なアドバイスをしてくれるかどうか?
で頼りになる就活エージェントなのかどうか、の指標になると思います。
さらに、実際の求職者が書いた書類を添削してくれるかどうかもポイントですね。
ここまで丁寧にやってくれたら、求職者の方も自信を持って面接に臨むことが出来るのではないでしょうか。
またこうした提出書類のほかに、キャリアアドバイザーが書く求職者の推薦文というものがあります。
「この求職者が〇〇の強みがあり、学生時代にも〇〇のような成果を上げています。自分自身で考え自発的に行動できる点は御社の求める人材要件にも一致すると判断し今回推薦させていただきます。」
例えばこのような内容で、採用に向けて後押しする内容のものです。
(実際はもっと詳しく具体的な表現です。)
大抵のキャリアアドバイザーはこうした推薦文を書いているのですが、念のため確認しておきましょう。
応募の意思確認
紹介された企業の求人に応募するかどうか?
確認の場面があります。
・是非応募したい、
・ちょっと検討する、
・応募は辞退する。
とその時々で色んな判断がありますが、基本的には求職者が判断するものですので、ご自身の考えで判断してください。
ただ、特に「検討する」という場面では、回答期限が設けられる事になると思いますが、
極まれに、過度なプレッシャーを受けたり、半ば強要に近い感じで決断を迫られることがあったという話も聞きます。
あくまで求職者の判断ですので、自分の意思に従って構いません。
自分の就職ですからね。
そこは意思を強く持って臨みましょう。
就活エージェント見極めポイント⑤ 面接について
いよいよ面接が決まった時、キャリアアドバイザーの役割についてまとめました。
熱心なキャリアアドバイザーは、ここまでサポートしてくれると思います。
・面接の注意点や、面接官の特徴、想定質問などの情報提供や面接のアドバイスや対策をしてくれる
・模擬面接等も事前に行ってくれる。
・面接官のタイプや評価ポイント、注意点など細かい点もアドバイスがある。
おそらくですが、過去にその企業を受けた求職者の面接の状況などのデータが蓄積されていると思います。
(初めて人材を紹介する場合は別ですが)
主な質問内容や、面接官のタイプ、特に注意する点など、エージェントでしか知りえない情報を元に面接のアドバイスを受けることが出来ればありがたいことですよね。
なぜ面接が怖いかというと、どんな面接官で何を聞かれるか分からないから。
少しでも事前に情報があれば、対処の仕方がわかるというものです。
こんな点も就活エージェントのメリットといえます。
就活エージェント見極めポイント⑥ 結果告知、入社意思確認
面接が終わった後も就活エージェントの役割は続きます。
選考結果の連絡とともに、万が一不採用になった場合も、なぜそのような結果になったのかという理由についてフィードバックがあると思います。
フィードバックを元に次回に役立てて対策を講じることが出来ます。
めでたく内定となった場合、その後の入社の手続きまでもキャリアアドバイザーのサポートは続きます。
この時に問題となるのが、入社意思の確認です。
受けた企業が第一志望で、何の迷いもなく入社意思を示すことが出来れば問題ないのですが、当然他に設けている企業がある場合、本当にその企業でいいのか迷うこともあるでしょう。
そんな時に
・相談に乗ってくれるかどうか
・強引に入社意思の承諾を強要することはないか
を見極める必要はあります。
まとめ
以上、就活エージェントの本来の役割と見極めポイントを解説してきました。
ほとんどの就活エージェントが、求職者の満足のいく就職を願って日々真摯に向き合っていると思います。
でも、
・なんか合わないな
・モヤモヤとしてしっくりいかないな
・もう少しきちんと対応してほしいな
と思うことがあることがあるかもしれません。
そんな時の判断基準を解説してきました。
就職は誰のためのものでもなく自分自身の問題です。
最後は自身の意思で行動すべきです。
就活エージェントは1社だけではなく、出来れば複数登録して比較しながら進めていくのがよいと思います。
今、利用している就活エージェントが合わないと感じたら、別のエージェントにも登録してみましょう。
就活エージェントについては、当サイトでもいくつか紹介していますので、参考にしてください。
本当に合う就活エージェントを遭遇すること出来れば、納得のいく就職が実現できるはずです。
今回は以上となります。