自己PRの書き方がよく分からない。
自己PRを書いてみたけど、何となくしっくりこない。
本当にこの内容でいいのか?採用担当者に響いているのか不安。
このような悩みにお答えします。
本記事の内容
◆企業が自己PRを聞く理由
◆企業が知りたい学生の本質とは?
◆学生と企業の接点を意識する
◆接点の事例を見て理解する
◆相手のことを想像するということの重要性
この記事を書いた人
大学の就活対策講座講師、就職アドバイザー歴も10年
また企業の新卒採用のコンサルティングにも従事しており
選考試験(書類、面接)の実務も並行して行っています
就活ではまずエントリーシート等で自己PRを求められますが、実際に書いてみると何となくしっくりこないというか、これでいいのか不安になりますよね。
そんな時は、自己PRの内容を企業がどのように読み取るかを想像しながら書いてみてはいかがでしょうか。
自己PRの内容が、応募先企業での活躍イメージ、成長イメージにつながるとベストですね。
つまり、自己PRの内容と企業の求める人材要件との接点を見出すことが出来ると、企業は貴方に興味・関心を持つ可能性が高くなります。
本記事では、どのように企業との接点を意識して自己PRを書いたらよいか、について具体的に解説します。
企業視点を意識すると、納得感のある自己PRになっていきますよ。
自己PRを企業が聞く理由とは
そもそもなぜ企業は自己PRを求めるのでしょうか。
結論から言うと
「入社後の仕事ぶりをイメージしたい。入社後成長していくことをイメージしたい、確信したい。」
からなんです。
自己PRというと、とにかく人より秀でた何か特別の能力や実績を言わないと企業に響かないんじゃないかと思いがちですが、必ずしもそうではありません。
実際、そんなすごい能力や実績なんて自分にはないよ!
ということで自信が持てないままなんとなく自己PRを書いてもしっくりこないという事例をたくさん見てきましたが、そんな心配はいりません。
自己PRの内容を通じて見えてくる学生の「特徴、個性」が知りたいのです。
誰かと比較して、何か秀でたものを知りたいのではなく、等身大の貴方の「特徴、個性」が知りたいのです。
人それぞれみんな「特徴、個性」がありますよね。他の誰でもない貴方自身はどんな人なのか?
そして、自己PRで分かった学生の「特徴、個性」から、さらに深堀りして学生の本質に迫りたいというのが企業の本音です。
面接などでは自己PRの内容を元に深堀りの質問をしていくのは、こうした学生の本質に迫りたいからなんです。
学生の本質がわかると、実際の仕事ぶりをイメージしたり、成長イメージをより具体的に描けるようになります。
それでは、この「学生の本質」とは何でしょうか。
この点を深堀りしていきましょう。
自己PRの書き方:企業が知りたい学生の本質とは?
皆さん、今まで20年近く生きてきましたよね。
その中で培われてきた価値観や行動特性があると思います。
これが学生の本質にあたるものです。
これは適性検査なんかによっても診断されますよね。
例を上げてみましょう。皆さんにはこんな一面はありませんか?当てはまるものはありますか?
・多動性→すぐに動く、自然に体が動く、考える前に行動
・慎重性→じっくり考える、計画通りに確実に進める習慣
・負けず嫌い→勝つことに最大の価値を置くこだわり
・確実性→絶対にミスを起こすのを許さない習慣
・自己確信→自分が信じることを確信して突き進む
・調和性→周りと協調することを優先する
生まれつきの資質、長い年月を経て染み付いた習慣や行動特性ですぐには変えられないものです。
企業はこのようなことを探り、自社の仕事の相性や将来の成長の可能性を探っていきたいというわけです。
自己PRの書き方:学生と企業の接点を意識する
企業は学生の個性や特徴、そして本質に迫ることで、自社で活躍するイメージを描き、更に将来成長する姿をイメージしたいと考えています。
明確にイメージできるようになれば、採用したい、一緒に働きたいという考えになり一歩前進しますね。
ということは、自己PRの内容が、応募先企業で具体的に働くイメージ、成長イメージにつながるものかどうかが重要になります。
企業それぞれに活躍している、成長している人にはタイプがあり、それを元に新卒学生に求める人材要件を設定しています。
つまり自己PRの内容と企業が求める人材要件との接点が大事になるのです。
自己PRを書くときはこの接点を意識するということが重要になります。
ひとまず抽象的な概念となりますが、図に表すとこのようになります。
前提として企業研究をして、この企業はどんな人を求めているのか、その会社で力を発揮するにはどんなタイプの人かを仮説を立てる必要がありますね。
この仮設は厳密ではなくても構いません。
それでは、もう少し具体的に見ていきましょう。
自己PRの書き方:企業との接点の事例を見て理解する
自己PRの内容と企業が求める人材要件の相関関係を表す事例です。
自己PRの内容(例) | 企業の求める人材要件との関連 |
失敗を恐れずチャレンジするマインドがある。失敗しても乗り越える力がある。 | 新しい事業や新しい市場開拓を求めている企業が多い。 |
周りを俯瞰して見ることが出来て、課題発見、解決に向けて主体的に行動できる。 | チームでの仕事、プロジェクト型の仕事が多い企業に多い。幅広い企業で求められる力でもある。 |
スピード感があり、まずは即行動できる、考える前に行動できる。 | 成果上げる人がこのタイプに多い企業、またこのような文化を持つ企業が多い。 |
発信力があり、周りに影響を与えたり色んな人を巻き込むことができる。 | プロジェクト型の仕事、新しい事業を作っていく企業、多方面との関係者と協業していくタイプの仕事。 |
コツコツ積み上げることが得意で継続することで成果を上げることができる。 | エンジニアなど設計、技術開発や経理、データ分析、マーケティング等の職種を募集している企業が多い。 |
自ら目標設定、計画を立ててしっかり自己管理して目標達成することができる。 | 主体的に仕事を創造することが求められる企業、それ以外でも幅広い企業で求められる力。 |
人への気配りや配慮が出来て周りの人と良い関係を作ることができる。 | チームでの仕事、様々な立場の人(アルバイトやパート等)と一緒にやる仕事に求められる。 |
一度始めたことは最後までやりぬく、困難にぶつかってもあきらめない。 | 幅広い企業で求められている、成果が求められる、スキルを習得するタイプの仕事では重要。 |
今回取り上げた事例はほんの一部です。
何か自分にも当てはまるものはありましたか?
こちらを参考に自分のPR内容と企業の求める人材要件との相関関係を考えながら、自己PRを考えていきましょう。
自己PRの書き方:相手のことを想像するということの重要性
接客のアルバイトをしたことがある人は分かると思うんですけど、何かサービスを提供する時、相手の想いを考慮すると思うんです。
相手が必要ないものをお勧めされても買う気にはなりませんね。
つまり相手のニーズに応えるということが大事ですね。
自分がPRしたいことばかりが先行して相手のニーズに合ってないとどうでしょうか。
見向きもされないことは想像できますよね。
就活でも一緒です。
企業のニーズとは「こんな人が欲しい」ということです。
そこを意識しましょう。
ちなみのこの相手目線の考え方、社会人になってもめちゃくちゃ役立ちます。
自己PRの書き方:まとめ
自己PRを書くときは、企業視点を想定して、自己PRの内容と企業との接点を意識しながら作成するとより企業には伝わります。
自己PRは必ずしも他者と比べて特に秀でた実績や能力を言う必要はありません。
等身大の自分の特徴や個性、それと企業が求めていることとの接点を意思して構成すればいいのです。
どんな接点があるか、これは企業研究をして行く必要はありますが、その上での自分の想像や仮説で構いません。
このように接点を考えながら自己PRをしていけば、採用担当者が貴方に興味を持つ確率が上がることでしょう。
是非、本記事を参考に、もう一度自己PRを見直してみてください。
最後になりますが、自己PRとガクチカをどうのように書き分けたらよいか?
分からないという人も見かけます。
以下の記事で【自己PR】と【ガクチカ】の違いのついて解説していますので、併せて参考にしてください。
今回は以上となります。